リモートワークでワークインライフの実現を!
効率化・ライフハック大好きマネージャー、ひろ課長(@hiro_remotework)です。
コロナ禍以降拡大してきたリモートワーク推進について考える際、対面で得られているメリットが失われるため、社員に再度出社を求める企業が出てきております。
しかしながら『リモートワークにより効率化を図ることができる』という観点も忘れてはなりません。対面で得られるメリットとは別の、リモートワークでこそ得られるメリットも多々存在します。
今回は出社からリモートワークに切り替えることで、業務そのものが不要となるもの3点、回避により効率化が期待されること3点をお伝えします。一つでも多くのメリットを感じていただき、リモートワーク推進による業務効率化の一助となれば幸いです。
リモートワークにより不要となった業務3選
出社している時には定期的に必要である業務。時には突発的な対応に紐づいて発生する業務もあることでしょう。それらの業務の中で、リモートワークにより不要になるものを挙げてみます。
会議室予約、会議室設営、資料印刷
若い頃や総括業務に携わっていた人は必ず(と言っても過言ではないくらい)実施していたのが会議の準備もろもろです。
会議への出席者は時間通りに会議室に入り着席すればOKという、(重要な議題付議を予定している人は別にして)会議事務局から見ると実は気楽な立場だったりします。
『会議室の予約』『机や椅子の並び替え』『資料印刷』『資料配布』『投影用パソコン準備』『プロジェクター投影準備』『席札を置く』と、パッと思いつくだけでも事前準備だけでこれだけのタスクが。そのために会議前の30分(会議の規模によっては念のため1時間前とか)から準備のため『だけ』の時間が必要だったりします。
そして終了後はもちろん『机や椅子の並び替え』『資料回収』『投影用パソコン片付け』『プロジェクター片付け』『席札片付け』という事後タスクも漏れなくついてきます。これらに時間が要することは当然として、次の会議室利用者がいたりすると、強制的に慌ただしく片付けをすることとなります。
そして今ではリモートワーク(もしくはハイブリッド)でのオンラインミーティング。会議事務局として、会議を開始するために物理的に準備が必要なものはゼロ!ソフトの設定や会議室入室は全て個人作業なので、基本的にサポート不要。かなりの稼働削減につながります。
1つだけ手間がかかるとすれば、会議室であればまだ着席していないメンバーが一目でわかりますが、オンラインミーティングだとひと手間掛かってしまいます(そもそも遅刻するなよ!というツッコみは置いといて…)。
外線電話対応、取り次ぎ
出社していると不定期かつ予告なしで発生するのが、社外からの外線電話対応や社内からの内線電話対応。通話を希望する相手が「この件を知っている誰か」ということもありますが、大半は「●●さん、いますか?」というご指名の電話であることが多いと思われます。
電話対応や取り次ぎも立派な業務ではあるものの、「一番下だから」「若手だから」のような理由で、「自分だけが手を止めなければならない」「明らかにあの人宛の電話なんだから取ってくれればいいのに」といったストレスを感じている方は少なくないでしょう。
これがリモートワークになるとどう変化するのか。ある程度不特定多数の会社から電話を受けている場合は難しいですが、必然的に部署宛の固定電話ではなく個人の携帯電話宛に連絡となります。
「社内外ともに関連メンバーが決まっており、報連相の相手となる個人の連絡先を知っている」という状況であれば、取り次ぎの手間や稼働を省略することができるため、双方に少なからぬメリットが発生します。
今後、リモートワークに対する世の中の流れが変化したとしても、固定電話で取り次ぎは極力控えて、よりストレスが少なく効率的な個人対個人の連絡にシフトしてもらいたいものです。
来客対応
大事なお客様、ビジネスパートナー、そして招かれざる客…社外からの来訪者をお迎えすることもあるでしょう。応対する人が出迎えるのであればいいのですが、応接室に移動いただくまでの対応を任される人(若手社員等)がいることは少なくありません。
応接室までのアテンドに加えて、お茶出し、そして時には応対者が入室するまでの間つなぎトーク。退室してからの後片付け等もあったりします。不慣れなメンバーにとっては、通常の業務よりも精神的に疲れることもあるでしょう。
これがリモートワークになると…応対者は出社しているものの、事前・事後の対応をお願いするメンバーが不在だったりします。結果的に高コストな社員が事前・事後の対応をすることになるためコスト的に非効率だという考えもあるでしょうが、来訪者対応の補助のため”だけ”に出社をお願い(強制)するよりは、全体として最適ではないか?と考えていきたいところです。
重要な局面においては対面で商談を進めることは必須となります。しかしながら、定例ミーティングであればお互いの手間暇や移動する側への配慮も含めて、可能な限りリモート商談に変えていくことが、双方にとっていいことなのではないか。私はそのように考えております。
リモートワークにより回避されたこと3選
出社時には日々気になっているようなことであっても、リモートワークを実施することにより回避でき、結果的に業務の効率化にもつながることをお伝えします。
空気を読まない・読めない人からの割込み
仕事は一人で完結できることは少なく、成果を出すために周りのメンバーと助け合い持ちつ持たれつで課題を解決していく必要があります。隣のメンバーから軽い相談をしたり相談を受けたり、上司から細かい質問を受けたり気にあることを質問したりすることは多々あります。
しかしながら「他のことを考えずに集中したい時」「気分が乗ってきて作業が進んでいる時」「小休止に入ろうとしている時」のように、自分の都合に関係なく話しかけられたりすることは少なくないでしょう。こちらが忙しくてもお構いなしで手を止める方が一定数いることでしょう。
リモートワークでは、相談相手がどのような状況であるのか見た目で判断することができません。故に、全くお構いなく電話をかけてくる人もいます。反面、急ぎでない軽い質問はチャットで、確認事項が多い場合はオンラインミーティングをスケジューリングしてくる人もいます。
緊急ではない案件は非同期コミュニケーション(チャット、メール、計画的なオンラインミーティング)で、緊急案件のみ同期コミュニケーション(電話、緊急のハドルミーティング等)で。空気が読める人も読めない人も読まない人も、これらの使い分けができるようになってもらいたいです。周囲のメンバーの作業効率に大きく関わるところなので。
通勤ラッシュ・渋滞で肉体的精神的疲労 からの業務開始
出社と言えば切っても切れないのが通勤時間。一部の方(徒歩・自転車圏内)を除き、混雑した車内や道路が渋滞する中での移動となってしまいます。
「通勤時間を有効活用しましょう!」と議論は一旦置いといて、『通勤=一定の時間肉体的・精神的に苦痛を強いられる』というところから業務がスタートする。この点は業務パフォーマンスの少なからぬ影響を与えることは否定できないでしょう(徒歩や自転車で「リフレッシュしている」という一部の方を除く)。
これがリモートワークとなれば、通勤時間0分。業務開始前の肉体的・精神的な疲労とは無縁です。「通勤中の車内で今日の業務をシミュレーションしている」「駅から職場まで歩く中でリフレッシュできている」との意見もありますが、通勤時間の100%を占めているわけではないでしょう。
一例として、片道1時間の通勤時間が0分に。当日業務のシミュレーション10分、リフレッシュが10分だとしても、40分もの時間が浮いてくる計算となります。仮に通勤時間がもっと短かったとしても、事前準備やリフレッシュの時間は変わりないため「リモートワークの方が時間を必要としている」とはなりません。
酷い時には通勤ラッシュの疲れが後々まで尾を引き、朝から非効率な時間を過ごす。この点が回避されるだけでも、リモートワークには大きなメリットであると言えるでしょう。
帰り辛い雰囲気、付き合い残業
「上司が残っているので帰り辛い」「部下に頑張ってもらっているので、もうひと仕事しようかなぁ…」
このように、帰りたいのに帰れない、帰ることができるのに帰らない。職場の雰囲気や組織風土・文化により、自分が考えていることと違う行動を取らざるを得ない方が多数いらっしゃいます。サッと帰宅できるのは「家族(主にお子さん)が絡む用事がある方」に限定される職場もあることでしょう。
リモートワークでは周囲の目が届かないため『帰りたいのに空気を読んで(読まされて)』という理由で、望まない時間外勤務をする機会は激減します(直接的に言われてしまうケースは除き)。終了予定時刻にやるべき事が片付いていれば、速やかに業務を終了してしまえばいいのです。
但し、周りの目が届かないため「遅くなったので、そろそろ帰りましょ」という声掛け機会も減ってしまいます。リモートワークにおいては『自己責任』『自己管理』という義務が発生することをお忘れなく。
まとめ
- リモートワークにより不要となった業務3選
- 会議室予約、会議室設営、資料印刷
- 外線電話対応、取り次ぎ
- 来客対応
- リモートワークにより回避されたこと3選
- 空気を読まない・読めない人からの割込み
- 通勤ラッシュ・渋滞で肉体的精神的疲労 からの業務開始
- 帰り辛い雰囲気、付き合い残業
リモートワークを推進することにより、単純に不要となった業務もあれば、間接的に業務効率化につながる内容もあります。
業務内容や各種要因により、リモートワークが必ずしも正しいとは言えません。しかしながら、リモートワークの良さを知らない状態で、出社のメリット”だけ”を強調することは避けていただきたいです。
めざすべきは業務効率化により成果を最大化させること。そこに働きやすさを含めた社員のモチベーション向上も意識していく必要があります。
これらを総合的に判断いただくとともに、コロナ禍や他要因によりリモートワークを強いられることになったとしても、品質を維持した状態で事業が継続できるよう、マネージャーもメンバーも意識して業務を遂行いただければ幸いです。
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